調達もバラバラなので、セットアップもバラバラ
調達タイミングはバラバラ、調達する機種もバラバラ、ドライバもバラバラということで、マスターディスクを作る労力の方が大きくなってしまいますから、1台1台セットアップすることになります。
とはいえ、セットアップ手順自体は、そう大きく変わるものではありませんから、だれでもできるレベルの手順書を用意して、チェックリスト代わりに利用しましょう。
いざとなったら、全く無知な人にも手伝ってもらえるようにしておくのは、情シスの仕事に限った話ではないです。
また、企業文化によっては、入社してきた本人にセットアップをさせることもあります。
そういう文化に向かわせるのもありだと思います。
バラバラ調達だからこそ、気をつけておくこと
リカバリディスクを作っておく
機種がバラバラですから、他のPCのリカバリディスクが流用できません。
最近のPCは原則HDD内にリカバリデータが入っていますので、これをメディアに書き出しておく作業を、セットアップ手順の中に盛り込んでおきます。
メディア作成自体には手間がかかりますが、これで、ちょっとしたトラブルからの復旧や、退職等の回収後の使い回しの際にバタバタすることは多いに軽減されるはずです。
着任前に、リカバリメディア作成の手間を惜しんで使い始めたPCがトラブって、「メデイアないんだっけ」という問い合わせを受けることも度々あります。
リカバリメディアは作っておきましょう。
そして、保証書やマニュアルと一緒にファイリング。
これで、トラブルがあってもすぐ対応できます。
というわけで、リカバリメディア作成用のメディアはたくさん用意しておきましょう。
Windows7からリカバリメディアを作る場合はDVD-R/RWなどの光ディスク、Windows8から作る場合はUSBデバイス*1が必要です。
OS1つ分のリカバリディスクを作るとDVDを3枚消化します。Window8のWindows7ダウングレードモデルを購入すると、32bit/64bitそれぞれ、Windows7とWindows8のリカバリメディアが作れるので、それらをちゃんと作っておくとなると、50枚売りを買っておいても、あっという間になくなります。
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64bit化しておく
まだまだWindows7 Professional 32bit(ダウングレード権適用版)が入手可能な時期ということもあり、プリインストールの状態が32bitのもの、64bitのものが混在してしまうかと思います。
しかし、32bitのままですとメモリは4GB使いきれません。
はじめのうちは、32bit/4GBメモリで問題なく使えるかもしれませんが、ずっとそのままその業務で使い続けるとは限りませんし、しばらくすると処理能力不足を感じるようになるかもしれません。そしてそれ(処理能力不足)は、経験上、思っているよりも早い時期にやってきます。
ここは、使いはじめる前にリカバリメディアを使って64bitOSにインストールしなおしておくことで、将来処理能力の不足が気になった時も、メモリ購入増設でかなり改善できます。
使っている途中のPCが遅いからといって再インストールするとなったら、それまで作成したソフトやインストールしたソフト、インストール作業の間の業務をどうするかなど、色々問題がでてきますから、やるなら「使いはじめる前」です。
64bitネイティブでは動かず、32bit互換モードで動作するがゆえに不安定なソフトもありますが、64bitマシンがこれだけ普及してきたことで、以前に比べればだいぶ落ち着いてきているかと思います。*2
トータルでは1日かかる作業
このセットアップ作業、Windows PCの場合、1日がかりになると思って覚悟しましょう。
クリーンインストール直後からWindows Updateを全適用すると1GB程度のダウンロードが発生しますから、それをダウンロードしてインストールして、しかも、何度か再起動とWindows Updateのチェック自体のやり直しが入ります。
他の作業をやりながらパラレルに作業を進められるように環境を整えておくことが大事です。
MacOSの場合
リカバリメディア作成は不要
クリーンインストールもインターネット越しに実施ですから、メディア作成不要で、Mac版のOfficeをインストールする場合でも、半日もあれば終わるでしょう。
今のMacはすべて64bitですし、あとからメモリ増設もできませんから、入手後いきなり再インストールを走らせる必要もないです。
備品や保証書の管理
セットアップで開封した時に、メーカーが違う、調達時期が違う、となると困るのが、マニュアルや保証書や余ったケーブルなどの管理です。
最低限、保証書と納品書*3をセットにして、クリアファイルに入れておきましょう。
最低の1つ上だと、角2封筒や大きめのジップロックなどを利用して、保証書の他にマニュアルや添付メディア(CD/DVD)も一緒に入れます。セットアップ作業の中で作ったリカバリメディアなども一緒に袋にいれて、それをダンボール等に入れておきます。
1セット1セットの厚みが結構でてくるので、クリアファイルのポケットに入れるのは厳しいかと思います。
どちらの整理法でも、PCには大抵「資産番号」を付与することになると思いますから、その資産番号を書いた紙と一緒に入れて、その資産番号順にファイリングしていきます。
そうすると、何かトラブルがあった時に、資産番号を手がかりに探し当てやすくなります。
同一機種だからといってまとめたりしない。とにかく、1台1袋。これだけは守ります。
なお、ケーブル等、ハード寄りの備品は、資産単位で管理する必要は「ない」です。
基本的に汎用品ですので、別の用事で必要なら使い回しましょう。
ただ、ネジなどの細かいパーツであれば、一緒に管理しておいた方がよいです。これはメーカーや機種によって違うものを使ったりしかねないので。
管理は手間をかけず、取り出すときに手がかりとなる最低限のルールがあって、記憶に頼る必要がない。そんな状態が作れればOKです。
ドライバは、面倒でも、メーカーサイトから都度ダウンロードしてくる
プリンタドライバくらいまでは、インストールして設定してから提供したいものです。
利用者任せにすると、微妙に間違ったドライバをインストールして、うまく印刷ができずにあとでサポート呼び出しで時間を取られる、ということもあります。
予めどこかに保存しておいても良いのですが、ドライバっていつの間にか改善されてVersion Upされているものですので、面倒でも都度ダウンロードするのが私のやり方です。
なので、URLだけどこかに残しておくとか、手順だけ記録しておくとかして、作業の簡素化を試みます。
まとめ
- 1台ずつやらざるを得ない前提での効率化を考える
- Windowsの場合、リカバリメディアは必ず作る&64bit化しておく
- 保証書、説明書、リカバリメディアなどを1セットにして、資産番号をつけてファイリング